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顧客層の拡大が進む【CROOZ SHOPLISTのファッションECの現状と今後㊤】 コストの打ち手に変化も

2020年 3月26日 13:40

 ファストファッションECモールを運営するCROOZ SHOPLISTでは、「SHOPLIST.com by CROOZ(ショップリスト)」において顧客層の拡大が進んでおり、それに伴った戦略設計など変化に対応する動きが随所で見られている。今後の成長拡大へのシナリオをはじめ、プラットフォームと出店ブランドとのあるべき関係性などについて、張本貴雄社長に聞いた。












 ――足元の状況は。

 「顧客層で見ると年齢が上がっているのは事実。ショップリストの一番の特徴としては新規の顧客を毎年100万人近く取り続けていること。逆に言うと既存の活性化が課題になってきている。一番グッドだと思ったのは『キッズ』の領域が伸びていること。ショップリストは今まで若い女性顧客のイメージがあったが、今は20代、30代前半、もしくは40代までいる。それと関連してキッズが伸びている。

 特に『西松屋』さんはファッション専門のモールに出ているのはショップリストだけなので、そうしたアドバンテージが効いているのかもしれない。キッズはまだ規模で言えば小さいが、成長率で言えば高くなっている。

 また、出店ブランドで見ると、今期に関してはファストファッション領域にとどまらず、どちらかというと商品単価が3000~5000円前後のリテールのブランドが出店してくれている。リスクヘッジの観点からECの売り場を分散したいとの思いで出店されたのかなと思う。また、他のファッションECプラットフォームの伸びが鈍化したり、前年を割っているという状況なので、新規の売り上げ獲得を目指す中でショップリストにも出店したのではないか」


 ――利用者年齢が広がることは大きい。

 「ファストファッションの解釈はそれぞれの顧客にとってお得かどうかということだと思う。百貨店で1万円のトップスを購入している30~40代にとっては3000~5000円の商品はファストファッションに当たると思う。年齢層が高い層も獲得できている裏付けとしては、出荷単価が上がっていること。(今3Qについては前年同期比で)出荷単価が16・8%増となった。ファストファッションを扱っているからこそ、売り上げ対比率でコストが直接的に反映されるので、コストコントロールは非常にシビアにやってきた。コストコントロールがゆるいプラットフォーマーは、今後、出荷単価が下がっていくとより厳しくなるのでは」

 ――ブランド公式ECとモールの関係は。

 「今後、プラットフォーム側は今より競争が激化すると思う。公式ECをブランドが始めたのは2012年ぐらいからで、すでにノウハウを貯めている。最近ではD2Cという時代の流れもあり、モールに頼らないブランドが勝ち残っていくのはあると思う。

 ただ、リアルのリテールを見ても大型のショッピングセンターは残り続けている。1ブランドが自力で集客できる幅はどうしても限られる。そのためオフィシャルサイトと共に売り上げを伸ばしていける戦略をプラットフォーム側が提示できるかどうかが大事になる」


 ――物流費の考え方や打ち手について。


 「今は基本的に5000円以上の購入が送料無料で、それ以下は頂いている。今まで『新規は送料無料』『送料一律100円』など色々なことをやってきた。しかし、先にインセンティブを与えて購入した顧客はLTVがあまり良くない。つまりインセンティブがないと買わなくなる。逆に2、3品多く買っている顧客はLTVが高い。そうしたデータがある中で、適正に商売していくために必要なコストは顧客から頂こうということ。

 当社がやるべきは良い商品を欲しい顧客に出会わせること。現状、80万点以上の商品が掲載されているが、それをすべて見るのは難しい。良い商品が見つからないから諦めるケースもあるので、そうした部分をどれだけ解消できるかだと思う。

 また、CROOZ ECPartnersという関連会社が、提供しているJAD宅配急便で、東京23区のショップリストの荷物は運んでいるので、そこでのコストコントロールはもちろん行っている。大手宅配事業者がいる中で、物流費が上がっている理由を一緒に考えていけばコストは下がる」


 ――新規開拓の現状と定着化に向けたコストのかけ方について。

 「元々アドネットワーク事業をやっていた観点から、既存顧客へのリタゲを敬遠している。要は、1回リーチしているユーザーにはメルマガとかプッシュ通知などで自分たちでコストをかけずに接触ができるため、リタゲを打たないという方針でいた。しかし、適切な期間、例えばアプリをインストールしてから7日間だけはリタゲをするとか、お気に入りをしたユーザーには、その日から3日間はリタゲをしようとか、接触のタイミングを非常に見ている。

 どちらかというと、これまでは一斉に(販促コストをかけて)あとは大型セールなどで回収していくという考え方だったが、今後はセール期間中の多大なプロモーションは控えていこうと思う。結局、大きなセールの時はブランドさんの協力も受けて商品価格が下がっている。そこでまた、当社が大きなインセンティブをかけることで件数は取れるが、投資の割に流通高は伸びない。顧客にとってお得すぎる販促にするのではなく、適正化する。逆に秋冬や春夏などのシーズン立ち上がりの時はブランドさんが販促をかけにくいので、当社がお得に買える適切なきっかけづくりをしていく。これはプラットフォームだからできること」 (つづく)


 
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