楽天グループは9月14日、仮想モール「楽天市場」有名店舗が講師となり、出店店舗にネット販売に関するノウハウを伝授するプログラム「NATIONS(ネーションズ)」が10周年を迎えたことを記念し、都内でイベントを開催。約600店舗の代表者が参加した。
イベントでは、ネーションズにおいてリーダー店舗(講師)を努めた著名店舗代表によるセッションも開催した。「ソムリエ@ギフト」を運営するベルヴィの宮﨑義則社長と、「腕時計のななぷれ」を運営するnanapleの國分英一社長による「NATIONSを起点に、ずっと成長させる店舗づくり」では、まず両社の歩みや事業内容などを紹介。次にリーダー店舗を複数回務めた経験のある両者がこの10年を振り返った。宮﨑社長は「自社のノウハウを他社に伝えることは抵抗があったが、旧知の店舗の代表者に『われわれの現在があるのは楽天のおかげ。恩返しすべきでは』と言われて参加した。ただ、実際にやってみたら逆にこちらが成長させてもらったと感じることが多い」と述べた。國分社長は「リーダー店舗は怠けることができないので、生徒にきちんとしたところを見せないといけない。講師の経験を自社にフィードバックすることで、会社がまとまってきた」と語った。
さらには10年前と現在の違いや、ブランディングや付加価値戦略、「ソムリエ@ギフト」におけるオリジナル商品の展開、失敗事例も紹介。宮﨑社長は「ネットショップ運営で大事なのは挑戦し続けること。ネーションズの期間中のチャレンジを続けられるか否か。私のこの10年間でも失敗もしたが、成功するまで打ち続けることが必要。チャレンジすることが生き残るための唯一の方法」とまとめた。
また、「DIYFACTORY」を運営する大都の山田岳人代表取締役とおいもやの関谷夕佳社長の対談、澤井珈琲の澤井理憲常務と「タマチャンショップ」を運営する九南サービスの田中耕太郎社長による対談も行われた。
リーダー店舗に聞く
「原点はマインド」
ベルヴィの宮﨑義則社長(=写真㊨)と九南サービスの田中耕太郎社長に「ネーションズ」の10年と今後について聞いた。
◇
——10年を振り返って。
宮﨑「正直なところ、最初は競合にノウハウを教えることに抵抗があった。ただやってみたらはまる。生徒たちが自分たちの子供のように感じられて、本気で『なんとか変えてあげたい』と思うし、そうした中でこちらも成長する。リーダーが落ち目なのに他人に『伸ばせ』とは言えないので、自分もチャレンジをして一緒に成長することができるというプログラムだ。10年で約6000店舗が参加したとのことだが、こんなプログラムがあるのは楽天市場だけだし、リアルイベントにこれだけの店舗が集まるのも楽天ならでは。こういう良さは残していかないといけない」
田中「通販の店舗運営で一番大事なのは、共感し合える店長とつながること。それが成長への一番の鍵だと思っている。私自身も先輩たちから情報やアドバイスをもらって成長してきた。横のつながりは成長につながると同時に、自分が大変なときの力にもなる。ネーションズは楽天・三木谷浩史社長のECへの想いが詰まっているのではないか」
——印象に残る店舗や出来事は。
田中「教え子が当社のAIエンジニアになっている。また、生徒同士が仕事もプライベートも含めて相談し合っている姿には感動した」
宮﨑「1年に一度教え子の店舗を訪問するために旅行するし、月に一度ZOOMで会合をする。『仲間がいる』からこそ、こうした関係が築ける。当社でも最初に講師を務めたネーションズの生徒がスタッフになっている」
——今後ネーションズに期待することは。
宮﨑「10年前よりも売り上げを伸ばすのが難しくなっている。テクニックだけではうまくいかないので、原点に帰ってマインドを伝えることが大事なのではないか。現在の成功店舗も、最初は人も金も何もないところから、マインドだけでスタートした」
田中「売り上げは一つの指標だが、挑戦して成功体験を積むきっかけがネーションズ。今のECはやることが多いので、支えるための何かをきっかけとして掴むことができれば成功できるはず。マインドのためのネーションズであってほしい」
——AIの普及でECも変化している。
田中「最後は商売の原点である『人』で選ばれるのではないか。会社のブランドを作りつつ、自分自身のブランドも高めていく。『どこから買うか』から『誰から買うか』にシフトしていく必要がある。そのためにマインドを鍛えて、自分の強さも弱さもさらけ出したときに、好かれる店舗になり好かれるスタッフになるはずだ」
宮﨑「個性は重要。楽天もAIのレコメンドを強化しているが、例えば『キャンプに行きたいから5万円で揃えて』とAIに聞いたとき、単に売れている商品や安い商品をチョイスするのでは楽天の良さは出ない。『こだわりのワイヤー』があるのが楽天市場の良いところ。値段だけならアマゾンと一緒になってしまうので、楽天にはそこを求めたいし、店舗も個性で差別化していなかければいけない。『検索対策だけで上手に売る』という時代は終わった」
楽天グループは9月14日、仮想モール「楽天市場」有名店舗が講師となり、出店店舗にネット販売に関するノウハウを伝授するプログラム「NATIONS(ネーションズ)」が10周年を迎えたことを記念し、都内でイベントを開催。約600店舗の代表者が参加した。
イベントでは、ネーションズにおいてリーダー店舗(講師)を努めた著名店舗代表によるセッションも開催した。「ソムリエ@ギフト」を運営するベルヴィの宮﨑義則社長と、「腕時計のななぷれ」を運営するnanapleの國分英一社長による「NATIONSを起点に、ずっと成長させる店舗づくり」では、まず両社の歩みや事業内容などを紹介。次にリーダー店舗を複数回務めた経験のある両者がこの10年を振り返った。宮﨑社長は「自社のノウハウを他社に伝えることは抵抗があったが、旧知の店舗の代表者に『われわれの現在があるのは楽天のおかげ。恩返しすべきでは』と言われて参加した。ただ、実際にやってみたら逆にこちらが成長させてもらったと感じることが多い」と述べた。國分社長は「リーダー店舗は怠けることができないので、生徒にきちんとしたところを見せないといけない。講師の経験を自社にフィードバックすることで、会社がまとまってきた」と語った。
さらには10年前と現在の違いや、ブランディングや付加価値戦略、「ソムリエ@ギフト」におけるオリジナル商品の展開、失敗事例も紹介。宮﨑社長は「ネットショップ運営で大事なのは挑戦し続けること。ネーションズの期間中のチャレンジを続けられるか否か。私のこの10年間でも失敗もしたが、成功するまで打ち続けることが必要。チャレンジすることが生き残るための唯一の方法」とまとめた。
また、「DIYFACTORY」を運営する大都の山田岳人代表取締役とおいもやの関谷夕佳社長の対談、澤井珈琲の澤井理憲常務と「タマチャンショップ」を運営する九南サービスの田中耕太郎社長による対談も行われた。
リーダー店舗に聞く
「原点はマインド」
◇
——10年を振り返って。
宮﨑「正直なところ、最初は競合にノウハウを教えることに抵抗があった。ただやってみたらはまる。生徒たちが自分たちの子供のように感じられて、本気で『なんとか変えてあげたい』と思うし、そうした中でこちらも成長する。リーダーが落ち目なのに他人に『伸ばせ』とは言えないので、自分もチャレンジをして一緒に成長することができるというプログラムだ。10年で約6000店舗が参加したとのことだが、こんなプログラムがあるのは楽天市場だけだし、リアルイベントにこれだけの店舗が集まるのも楽天ならでは。こういう良さは残していかないといけない」
田中「通販の店舗運営で一番大事なのは、共感し合える店長とつながること。それが成長への一番の鍵だと思っている。私自身も先輩たちから情報やアドバイスをもらって成長してきた。横のつながりは成長につながると同時に、自分が大変なときの力にもなる。ネーションズは楽天・三木谷浩史社長のECへの想いが詰まっているのではないか」
——印象に残る店舗や出来事は。
田中「教え子が当社のAIエンジニアになっている。また、生徒同士が仕事もプライベートも含めて相談し合っている姿には感動した」
宮﨑「1年に一度教え子の店舗を訪問するために旅行するし、月に一度ZOOMで会合をする。『仲間がいる』からこそ、こうした関係が築ける。当社でも最初に講師を務めたネーションズの生徒がスタッフになっている」
——今後ネーションズに期待することは。
宮﨑「10年前よりも売り上げを伸ばすのが難しくなっている。テクニックだけではうまくいかないので、原点に帰ってマインドを伝えることが大事なのではないか。現在の成功店舗も、最初は人も金も何もないところから、マインドだけでスタートした」
田中「売り上げは一つの指標だが、挑戦して成功体験を積むきっかけがネーションズ。今のECはやることが多いので、支えるための何かをきっかけとして掴むことができれば成功できるはず。マインドのためのネーションズであってほしい」
——AIの普及でECも変化している。
田中「最後は商売の原点である『人』で選ばれるのではないか。会社のブランドを作りつつ、自分自身のブランドも高めていく。『どこから買うか』から『誰から買うか』にシフトしていく必要がある。そのためにマインドを鍛えて、自分の強さも弱さもさらけ出したときに、好かれる店舗になり好かれるスタッフになるはずだ」
宮﨑「個性は重要。楽天もAIのレコメンドを強化しているが、例えば『キャンプに行きたいから5万円で揃えて』とAIに聞いたとき、単に売れている商品や安い商品をチョイスするのでは楽天の良さは出ない。『こだわりのワイヤー』があるのが楽天市場の良いところ。値段だけならアマゾンと一緒になってしまうので、楽天にはそこを求めたいし、店舗も個性で差別化していなかければいけない。『検索対策だけで上手に売る』という時代は終わった」